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2019.06.29 ホビー買取

レトロなおもちゃの裏にある、オキュパイド・ジャパンとはどういう意味?

レトロなおもちゃの裏にある、オキュパイド・ジャパンとはどういう意味?
古いおもちゃの裏側に、メイド・イン・ジャパンではなくオキュパイド・ジャパンと書いてあるものがあります。これは、占領下の日本という意味です。オキュパイド・ジャパン製品は専門のコレクターがいるほど人気のジャンルです。その価値や見所について解説します。
1. オキュパイド・ジャパンとは、占領下の日本という意味
2. わずか5年間の限定アイテム
3. おもちゃの人気が上昇中

オキュパイド・ジャパンとは、占領下の日本という意味

古いおもちゃをコレクションしていると、どこかのタイミングでこの言葉に出会うはず。
裏側などに刻印されたオキュパイド・ジャパン(OCCUPIED JAPAN)という単語です。
Occupiedとは、占領された状態という意味。
つまり、MADE IN OCCUPIED JAPANは、占領下にある日本で作られた、という意味です。

画像引用:Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/Made_in_Japan#/media/ファイル:MIOJ-HEMMI153.jpg

日本が連合国軍の占領下にあったのは、敗戦後1945年(昭和20年)から1952年(昭和27年)の7年間です。
敗戦の2年後に民間貿易が正常化された際、輸出用の日本製品には「MADE IN OCCUPIED JAPAN」の表示が義務づけられました。つまり、1947年(昭和22年)から1952年(昭和27年)の5年間に輸出された日本製品が「オキュパイド・ジャパン製品」です。
省略して、「OJ」とか「MOJ」と呼ばれることもあります。

5年間の限定生産アイテム!コレクションしたくなる!

1949年(昭和24年)には、「オキュパイド・ジャパン」は表示は義務ではなくなり、「メイド・イン・ジャパン」での輸出が可能になりました。
「オキュパイド・ジャパン」は復興ムードに水差す、日本人にとっては屈辱的な表記。継続して作られていた定番商品は、同じ金型を使用してOCCUPIEDのままだった可能性がありますが、新しい製品を作るなら、OCCUPIEDの表記は使われなかったと考えられます。
最後の二年間に作られた製品は、表記が混ざっているので時代の特定が難しくなりますが、「オキュパイド・ジャパン」とあるものは確実に1947年から1949年の日本製品と言えます。

時代背景を滲ませる刻印に歴史を感じますし、輸出品なので国内には球数が少ない。そして、この「限定生産アイテム」なところがコレクター心をくすぐりますよね!
オキュパイド・ジャパン製品は、北米を中心に大変人気があります。日本でも、オキュパイド・ジャパン製品の専門コレクターが増加中。
わざわざ海外から取り寄せている方も多いです。
この逆輸入のオキュパイド・ジャパン製品はファンの間では「里帰り品」と呼ばれます。

代表的なのは焼き物。おもちゃの人気は上昇中

この当時、日本が輸出用に生産していたのは、主に焼き物です。特に、人形のような置物が沢山作られました。実用的な食器類は欧米製品の独擅場ですが、中国や日本の焼き物はアートとして受け入れられていたからでしょう。
戦前から日本の陶器や磁器は世界に通用する最高級品ですから、これらが外貨を稼いで復興の礎になりました。

また、衣類やおもちゃも多く輸出されていました。戦後は物資が不足していたので、品質が悪いものもありますが、中には精巧に作られたブリキのおもちゃもあります。
オキュパイド・ジャパン製品のコレクターの中で、定番は焼き物ですが、おもちゃの人気は現在上昇中です。
お持ちの方はラッキー。思わぬ価格で売れる可能性があります!

占領下の日本で作られた5年間の限定アイテム
オキュパイド・ジャパンとは、占領下にあった日本で作られた輸出品に義務づけられていた表記です。復興を目指して頑張っていた日本人の汗の結晶と言えるかもしれませんね。里帰り品をお持ちの方、状態のよいデッドストックをお持ちの方は、ぜひ査定に出してみてください。レアアイテムかもしれません!

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