♪「青い目をしたお人形は、アメリカ生まれのセルロイド」でお馴染みのセルロイド人形。
何となく古いものであることはわかっても、ご自身では年代の特定やレア度を計り知るのは難しいでしょう。ほとんどのホビーアイテムはそうですが、相場が非常にわかりにくい世界だからです。
需要と供給のバランス次第で、10円から10万円までの開きが出るのが当たり前。それは、情報を持っているプロにしかわからないところなのですが、どんなものが高値で売れるのかはあらかじめ知りたいですよね。
簡単に言うと、セルロイドの人形で高く売れるのものは、
第二次世界大戦前に作られたものです。
ぱっと見は同じように見えるキューピー人形でも、戦前に作られたものは3,000円〜6,000円程度で売買されています。
また、おもちゃ関係の雑誌に載っているようなレア物は10万円以上で売買される例があります。
一方、戦後に量産されたタイプのものは、段ボール箱に山盛りで500円投げ売りされていたり、1体では値が付かないこともあります。
かつて、日本のセルロイド製品の生産量は、世界一でした。
それはピークに達したのが、1950年(昭和28年)です。
当時、アメリカの生産量が3,491トンに対し、日本の生産量が5,970トンですから、大国アメリカのほぼ倍を生産していたことになります。
1877年(明治10年)の上陸から少し経って、日本でセルロイド製品の生産が本格化したのは明治30年頃でした。
当初は国内での生産技術では品質のよいものが作れず、日本はセルロイドの輸入国でもありました。しかし、第一次世界大戦で世界のセルロイド工場が弾薬工場に姿を変えると、日本のセルロイド業界が断然有利になっていったのです。
第二次世界大戦で生産量は激減しますが、セルロイド製品が世界的に衰退し始めるまではセルロイドは日本の一大貿易でした。
つまり、基本的に球数は多いのです。
品物の数が多いので、古いセルロイド人形なら何でも高値がつくか?と言われると、答えはNO。ものにります!
セルロイドは、人間が初めて作った人工樹脂。プラスチックです。
現在のプラスチックも年月を経ると劣化しますが、それがもっとひどいのがセルロイド。
セルロイドが衰退した原因は燃えやすかったこととされ、実際に火災につながる事故も起きていたのですが、耐久性にも大きな問題があったのです。
第二次世界大戦以前のセルロイド人形なら十分取引対象なのですが、あまりに状態が悪いものは価値が下がります。
プラスチックは紫外線で劣化しますから、今すぐ売るつもりがないセルロイド人形なら、できるだけ日に当てないことです。
なお、蛍光灯にも紫外線が含まれます。屋内でも長時間蛍光灯の下でのディスプレイは避けた方がいいでしょう。
ライトアップするなら、紫外線の含まれないLED電球を使いましょう!
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