切手ブームは落ち着いた印象がありますが、今現在も切手コレクターはいるのでしょうか?
・昔流行った切手収集
切手収集は、今でこそコレクションする人が減っているものの、昔は趣味としてコレクションしていた人がたくさんいました。日本で切手ブームが起こったのは、1960年代ごろです。身近なもので気軽に集められるということから火がつき、人気が高まっていったのです。
・今でもコレクターはたくさんいる
昔と比べ、切手ブームはかなり衰退したように感じます。しかし、今でも切手のコレクションを趣味にしている人はたくさんいます。デザイン性の高い切手や希少性の高い切手、自分がいいなと思う切手を思いのままにコレクションして楽しんでいる人たちにとっては、まだまだ切手ブームは健在です。
日本での切手ブームは一段落していますが、中国では経済の発展と共に、切手ブームが起きています。中国のコレクターが買い求めているのは「自国の切手」です。どうして中国切手は高値で取引されているのでしょうか?
・切手は投機目的
中国切手を購入する人のほとんどは、中国の富裕層です。日本ではコレクターが自分の趣味としてコレクションすることが多いのですが、中国の場合は投機目的で購入します。一枚数千万円で取引される切手もあるほどです。
・なぜ中国の切手が高く売れる?
1966年から1977年まで約10年続いた文化大革命は、中国のあらゆる歴史文化を破壊する悲劇でした。当時は切手収集が知識階級の趣味として弾圧され、切手の海外輸出も禁止されました。切手のコレクションは没収され、破壊されています。そのため、中国国内には自国の古い切手がほとんど残っていません。ちょうど、ヨーロッパに流出した浮世絵を日本がバブル期に買い戻したのと同じ現象が起きているということです。
・文化大革命の頃の切手がかなり希少!
文革切手はプロパガンダ色の強いデザインが採用されていて特徴的なことに加え、その希少性から人気があります。文革中の中国は事実上鎖国状態にあったので、当時発行された切手は海外への流出量がかなり限られているのです。
日本の切手ブームと文化大革命の時期がリンクしているため、「何らかの方法で入手された中国切手が長く日本に眠っている」、ということがわかり、中国コレクターは日本に熱い視線を送っています。
文化大革命時代の中国切手は高値で取引されていますが、どんな切手が高く売れるのか、代表的な中国切手をご紹介します。
・赤猿
中国切手の中でも、赤猿は人気が高い切手です。1980年に発行されており、子猿が描かれています。発行された数も少なかったことから、今での人気のある中国切手です。状態によってもことなりますが、1枚10万円から、シートの状態(80枚)であれば、800万円程度で取引されています。
・毛沢東
文化大革命時代に活躍した政治家である毛沢東に関連する切手は、今でのかなりのプレミア切手として取引されています。その中で「毛主席の最新指示」という切手があるのですが、5種連刷の場合50万円近い価値がつくこともあります。
・全国の山河は赤一色
赤く塗りつぶされた中国国土を背景に、毛沢東語録を掲げる民衆が描かれた切手です。この切手は、発行後半日で回収されています。理由は、台湾が白いままであることに気づいたため。中国政府としては絶対に許されない失態だったのです。希少性があまりに高いので、一枚4,300万円で落札された例があります。
価値が高い切手でも、状態があまり良くないものは取引の相場価格よりも安く取引される可能性があります。反対に、状態が良いものはさらに高値がつくでしょう。
・色褪せや破れがない
色褪せや破れは、やはり切手の価値を下げてしまいます。きちんとコレクションしていたかどうかで状態が変わるため、色褪せや破れには気を付けて保管しておきましょう。
・セットもしくはシートになっている
切手は単体でも売ることはできますが、シートのままの切手のほうが高値になりやすいです。またシリーズで販売されている切手に関しては、セットのほうが価値は高くなります。
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