中国酒の種類は多種多様で、現在は大きく5種類(6種類の場合もあり)に分類されます。その5種類のひとつ、黄酒(ホワンチュウ)に分類されるのが日本でも有名な紹興酒です。
中国酒は紀元前からの歴史があります。また、「酒は天の美禄」(酒は天からの贈り物)ということわざもあり、それほど中国では酒がありがたがられていることが分かります。広大な土地と長い歴史に育まれた中国酒の世界は、じつに奥が深いのです。
中国酒を大別すると次の5種類
黄酒
白酒(バイチュウ)
薬酒(ヤオチュウ)
果酒(クオチュウ)
啤酒(ビール)
中国酒を大別した5種類の中でも、中心となるのが黄酒と白酒です。
・黄酒(ホワンチュウ)
中国で最も古い酒です。
もち米やうるち米、もち粟などの穀物を原料とする醸造酒で、その色合いから黄酒と名付けられています。老酒(ラオチュウ)とは、黄酒を長年熟成させたものをさします。 黄酒の中でも長江以南の紹興地方で造られる紹興酒が有名です。
・白酒(バイチュウ)
元の時代に蒸留技術の伝来によって造られるようになり、現在は黄酒よりも多く造られています。
高粱(コーリャン)やトウモロコシ、米、麦などを原料とする蒸留酒。白酒には、中国を代表する茅台酒(マオタイチュウ)があります。
黄酒や白酒をベースにした薬酒や果実を原料とする果酒は、合わせて混成酒ともよばれます。
・薬酒(ヤオチュウ)(葯酒)
主に白酒をベース植物や動物を漬け込んだ中国酒です。中に入れるものには、梅やクコ、人参、ウコン、果実、蛇などがあります。広州の酒で、30種以上の漢方を漬けた五加皮酒(ウーカーピーチュウ)などが有名です。
・果酒(クオチュウ)
葡萄酒(ブウタオチュウ)(ワイン)のように果実を醸造する酒も白酒などに果実を漬けた酒も、総称して果酒といいます。白酒に杏を漬け込んだ杏露酒(シンルチュウ)やさんざしを発酵させた山楂酒(シァンチァイチュウ)が知られています。
青島(チンタオ)ビールは、日本の中国料理レストランでも気軽に味わうことができる中国酒です。
中国酒の中でもビールは20世紀になってから造られるようになった新しい酒で、啤酒(ピーチュウ)といいます。1900年にロシア人がハルピンに、1903年にドイツ人が青島ににビール工場を設立しました。
また、白蘭地(バイランティ)=ブランデーや威土忌(ウイメイ)=ウイスキーなども造られるようになりました。中国酒は、これらの外来酒を含む6種類に分けられる場合もあります。
大事な
お知らせ
査定をご希望のお客様はご一読ください