三味線は日本古来の伝統的な和楽器ですが、その発祥は中国と言われています。室町時代に中国から琉球へ「三弦(サンチェン)」が渡来。そこで改良を施され、「三線(さんしん)」という三弦と比べて少しコンパクトな楽器が生まれました。その後、本土へ渡り「三味線」が誕生しました。
元々三線では胴部分に「蛇の皮」を使用していました。しかし、日本本土では大柄の蛇の皮を確保することが出来ません。その代わりとして、犬や猫の皮を張ることにしたそうです。
このように3つとも形は似ていますが、発展した文化が異なります。
今では三味線の材料のほとんどを輸入でまかなっています。
中にはワシントン条約で輸入が制限されている素材もあり、中古市場の動きが非常に注目されています。
三味線には、棹の太さ・素材・長さの違いで見分けるポイントがあります。
・幹の太さ
三味線は幹の太さで、3つの種類に分けることが出来ます。
1.幹の太さが2.5㎝以下⇒細棹
2.約2.6~2.7㎝⇒中棹
3.約3㎝以上⇒太棹
・棹の素材
棹の主な材質は、
1.花梨(黄土色)
2.紫檀(茶色)
3.紅木(赤茶黒色)
素材のランクは、花梨→紅木の順で高級品です。
紅木にはより高いグレードの「金細」と呼ばれる素材もあります。
・棹の長さ
ここでの棹の長さとは、三味線の「全長」のことを指します。
1.約98㎝以上⇒正寸
2.約91~95㎝⇒短棹
ここに記した棹の定義は一例です。エリアやジャンルによって異な場合があります。
1.胴の内側
2.棹の継ぎ手
3.破損個所
胴には
1.丸打胴(まるうちどう)→胴の内側を丸く加工
2.綾杉胴(あやすぎどう)→胴の内側をギザギザに加工
の2種類があります。
綾杉胴の方が高級品です。
三味線の棹は2か所でつながれており、3本に分割出来ます。つなぎ手の受け側の溝の枠に使われている素材にも注目してください。
1.金→高級品
2.銀→中級品以下
と、なっています。
三味線自体のダメージも確認して下さい。
1.棹の先端(天神)のかけ
2.表面(弦があたる部分)の筋状の凹み
これらがあると、音の響きを左右してしまうため、査定額に影響が出てしまいます。
三味線の買取市場で最も注目されているのは「津軽三味線」です。
1.中棹 紅木→約6,000円~15,000円
2.太棹 紅木→約35,000円~70,000円
3.地唄三味線 紅木 弦と皮が切れたジャンク品→約30,000円
4.津軽三味線 K9 or K18 紅木のトチあり→約200,000円
ジャンク品でも買取可能な場合があります。ぜひ一度ご相談下さい!
トチはとは、幹部分にある木の模様の刻印です。これが入っていると、更に高額買取が実現します。
またどんな楽器にも共通していますが、購入時の付属品が全て揃っていると買取価格はアップ!撥や駒、糸巻など全て揃えておきましょう。
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